写植屋さんは今、どこにいるのだろう?

1995年、わたしがフリーのなんでも屋(クリエーター・プランナー・マーケター)になった時、有力な武器のひとつがマッキントッシュだった。
マックは、世の中にWindowsなんていうものが売られる前から「直感的な操作」が可能な先進的なGUI=グラフィカルユーザーインターフェースを備えていたわけで、これが時代に大きな変革をもたらすことになる。

マッキントッシュがあれば、定規がなくても直線をキレイにひくことができた。
マッキントッシュがあれば、筆がなくても美しい絵を描くことができた。
マッキントッシュがあれば、タイピングした文字を写植屋さんいらずでレイアウトすることができた。

つまり、それまでの職人的なデザイナーや写植屋さんの仕事を「誰でもできる」ようにしてしまったのだ。

当時、ものの売り方を知っていて、コピーライティングもできたわたしは、それ(マッキントッシュ)を手に入れることで、とても多くの能力をも手に入れられたわけ。

その「DTP」=デスクトップパブリッシュメントの隆盛によって、きっと多くの写植屋さんが店じまいしたはず。
ローンの残った写植機を処分し、マッキントッシュを導入することで生き残りを図った会社もあるでしょ。

いずれにせよ、当時、「通信販売それ自体の成長」とあいまって、わたしが歩きはじめた道は広く、多くのチャンスとお金が転がっていたのですねぇ。

それは「写植からDTPへ」の小さなパラダイムシフトだったわけだけど、その10年後くらいに「紙からネットへ」の、もっと大きなパラダイムシフトが起きるとは思ってなかったなあ。

さて、今度は自分たちの順番だ。

20世紀の末期、写植機を捨ててマッキントッシュを導入しなければ生き残れない人たちがいたように、今、ナニかを捨てて新しいものに乗り移らなければいけない。

もう手遅れ?

そんなことはない。
まだまだこれからさ。

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